診療案内

- 感染症 -

溶連菌感染症
溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌による感染症で、特に学齢期のお子様に多く見られる病気です。
潜伏期
溶連菌感染症の潜伏期間は、通常1ー3日程度と短いです。
症状
溶連菌感染症の主な症状は以下の通りです。
  • のどの痛み:急激に強いのどの痛みが現れます。
  • 発熱:高熱が突然に現れることが一般的です。
  • 発疹:小さな赤い点の発疹が体に現れることがあります。下腹部や鼠蹊部(陰股部)に発赤が目立ち、口の周りには少なく口囲蒼白と呼ばれます。
  • 頭痛や嘔気と腹痛:これらの症状を伴うこともあります。
これらの症状が見られる場合は、他の感染拡大を防ぐため、学校や保育園などへの登園は控え、医療機関を受診してください。
治療方法
溶連菌感染症には、抗生物質が非常に効果的です。
適切な抗生物質の処方により、症状は迅速に改善され、治療開始後24時間以内には、感染力も著しく低下します。抗生物質の服用は、医師の指示に従って途中で止めることがないようにしましょう。
予防方法
溶連菌感染症の予防には、手洗いが非常に重要です。また、感染者との密接な接触は避けるようにしましょう。感染が家庭内で疑われる場合には、個人のタオルや食器の共有を避けましょう。同胞が同時に感染していることもありますので注意が必要です。
インフルエンザ
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症で、特に冬場に流行することが多い病気です。
潜伏期
インフルエンザの潜伏期間は、通常1日から4日程度です。
症状
インフルエンザの主な症状は以下の通りです。
  • 高熱:38度以上の発熱が突然に現れ、数日間続くことが一般的です。
  • 筋肉痛、頭痛:体全体のだるさや重い頭痛が伴います。
  • 咳、のどの痛み、鼻水:呼吸器系の症状も見られます。
これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診し、診断を受けてください。
治療方法
インフルエンザの治療には、抗インフルエンザウイルス薬が使用されることがあります。症状の出現から48時間以内に投与されると効果が高まります。また、十分な休息と水分補給が非常に重要です。高熱に対しては、解熱鎮痛剤を使用しますが、、子供ではアセトアミノフェンが第一選択薬です。気管支炎も併発することが多く、気管支拡張薬や去痰薬などを内服します。
予防方法
インフルエンザの予防には、ワクチンが非常に効果的です。毎年のワクチン接種が推奨されており、特に流行期が始まる前に接種を完了させることが望ましいです。また、手洗いや咳エチケットの徹底、不必要な外出の避けるなど、日常生活での予防措置も重要です。
麻疹(はしか)
麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされ、感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。
免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
潜伏期
麻疹の潜伏期間は、通常10日から12日ほどです。特に顕著な症状は見られませんが、発症数日前のから人へ感染するため、感染が疑われる場合は受診する前に医療機関へ連絡して別室で診察を受ける必要があります。
症状
前駆期(カタル期)と、それに続く発疹期があります

カタル期

38℃の発熱が2-4日続き、倦怠感(乳児では不機嫌)、上気道炎症状(咳、鼻汁など)と結膜炎症状(結膜充血、眼脂、光をまぶしがるなど)がみられます。

発疹期

一旦半日ほど体温が低下し、すぐに39℃以上の高熱となり、発疹が顔から体、そして手足に広がっていきます。発疹は鮮紅色で、時間と共に発疹同士がつながっていきます。暗赤色となりその後褪色していきます。カタル症状はさらに強くなり、咳が悪化します。
治療方法
麻疹に対する特異的な治療薬は存在しません。症状を緩和するため対症療法が行われます。高熱がある場合は解熱剤を用いることがありますし、水分補給を十分に行うことが大切です。また、体力を消耗しやすく、体力がない乳幼児では入院することが多いです。
予防方法
手洗いやマスクでは予防できないため、予防接種が有効です。
乳幼児期に2回接種することで麻疹から身を守ることができます。
風疹(3日はしか)
風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされ、感染経路は、飛沫感染で、麻疹ほど強力ではありませんが、とても強いです。
発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴としますが、明らかな症状が見られない不顕性感染も少なからずみられるため診断が難しいことがあります。
また、風疹に罹患したことがない妊娠20週未満の妊婦の方が罹患すると、出生児が先天性風疹症候群を発症することが問題になっています。
潜伏期
麻疹の潜伏期間は、2-3週間ほどです。
症状
発熱、発疹、リンパ節腫脹(耳介後部が有名)が見られますが、発熱は約半数程度で、不顕性感染が15-30%あります。全く症状が見られない方がいるため、すべたの方を診察で診断することは困難です。3日はしかの別名もあり、症状が似ていますが、カタル症状が軽微で、発疹が融合することなく、回復期に色素沈着を残すことはあまりありません。
治療方法
風疹に対する特異的な治療薬は存在しません。症状を緩和するため対症療法が行われます。
予防方法
乳幼児期に麻疹・風疹ワクチンを2回接種することで風疹から身を守ることができます。先天性風疹症候群の予防のためには、妊娠可能年齢の女性でワクチン接種の既往がない方や血液検査で抗体価が低い方の接種が望まれます。市町村で公費負担制度があります。お住まいの市町村に問いわせください。
水ぼうそう(水痘)
水ぼうそうは、水痘-帯状疱疹ウイルスによって引き起こされ、主に9歳以下の子供にみられます。
潜伏期
水ぼうそうの潜伏期間は約14日です。発疹が出現する1〜2日前から、発疹、水疱が痂皮化するまで他の方へ感染する可能性があります。
症状
水ぼうそうの典型的な症状は以下の通りです。
  • 発疹:通常発疹が初発症状です。かゆみを伴うため、極早期には虫刺されに間違われることがありますが、紅斑、丘疹を経て短時間で水疱 となり、さらに痂皮化します。最初に頭皮、次いで体幹、四肢に出現します。数日にわたり新しい発疹が次々と出現し、紅斑、丘疹、水疱、痂皮のそれぞれの段階の発疹が混在することが特徴です。頭皮に水疱を形成する疾患が少ないため、水痘に特異的と考えられ、診断的意義が高いです。
  • 軽度の発熱:発疹と共に、軽度の発熱が見られることもあります。
これらの症状が見られた場合は、感染力が強いため、学校や保育園では出席停止となります。
治療方法
水ぼうそうの治療は主に対症療法です。かゆみを和らげるために、抗ヒスタミン薬の内服が効果的です。石炭酸亜鉛化リニメント(カルボルチンクリニメント;カチリ)などの外用も行われます。発熱がある場合には解熱剤を用いますが、アスピリンはライ症候群を引き起こす可能性があるため、使用を避けます。
予防方法
水ぼうそうを予防する最も確実な方法はワクチンの接種です。水ぼうそうワクチンは、2回接種を行います。このワクチンは、水ぼうそうの発症を防ぐだけでなく、もし発症しても症状を軽減する効果があります。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
おたふくかぜは、おたふくかぜウイルスによる感染症で、耳の下や顎の下にある唾液腺が腫れるのが特徴です。
ほっぱれかぜなどとも言われます。
潜伏期
おたふくかぜの潜伏期間は、2-3週間程度です。
症状
おたふくかぜの主な症状は以下の通りです。
  • 耳下腺の腫れ:顎の下から耳にかけての部分が腫れ、これが一方または両方に見られることがあります。
  • 痛みと圧痛:腫れた腺が触れると痛みを感じることがあります。
  • 発熱:軽度から中程度の発熱が見られることがあります。
  • 食欲不振、全身のだるさ:これらの症状も伴うことがあります。
  • 髄膜炎、難聴:稀ですが、難聴は永続的なものとなります。
  • 精巣炎:年長の男子や成人で見られます。不妊の原因になることがあります。
これらの症状が見られた場合は、感染力が強く、他の人への感染防止のためにも、速やかに医療機関を受診してください。
治療方法
おたふくかぜに対する特異的な治療薬は存在しません。
主に対症療法が行われます。
痛みが強い場合には、解熱鎮痛剤を使用します。
腫脹部位の冷却を行うこともあります。
予防方法
おたふくかぜの予防には、ワクチン接種が有効です。
1歳時と小学校入学前の2回接種が行われます。
病気の予防や重症化の防止が期待できます。
咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱は、アデノウイルスによって引き起こされる感染症で、特に夏季に小さなお子様に多く見られます。
潜伏期
咽頭結膜熱の潜伏期間は、通常5日から12日です。
症状
咽頭結膜熱の主な症状は以下の通りです。
  • 結膜炎:目が赤くなり、涙や膿が出ることがあります。
  • 発熱:38度以上の発熱が数日間続くことがあります。
  • のどの痛み:喉が赤く腫れて、飲み込む際に痛みを感じることがあります。
  • リンパ節の腫れ:特に耳の下や首の後ろのリンパ節が腫れることがあります。
これらの症状が現れた場合は、他の感染拡大を防ぐために、学校や保育園への登園を控えましょう。
治療方法
咽頭結膜熱の治療は、主に対症療法です。十分な休息と水分補給が重要です。目の症状には抗菌性の目薬が処方されることがあります。また、痛みや発熱には解熱鎮痛剤が使用されることもあります。特定の抗ウイルス薬は一般的には必要ありません。
予防方法
咽頭結膜熱の予防には、適切な手洗いが重要です。感染が疑われる場合には、他の人との接触を最小限にしましょう。
RSウイルス感染症
RSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)は、主に乳幼児や小さなお子様に見られる呼吸器感染症です。生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%が一度は罹患するとされています。何度も感染を繰り返します。
潜伏期
RSウイルスの潜伏期間は、2日から8日程度です。飛沫や接触で感染します。
症状
発熱と鼻汁が出現し、多くは軽症で済みます。特に乳幼児では重症化しやすく、咳嗽が悪化し、痰のからむ湿性咳嗽と呼吸がゼーゼーする喘鳴(ぜんめい)を伴い、ひどい場合には胸が凹む陥没呼吸が見られるます。夜間横になると苦しく、保護者が抱っこしていないと落ち着かない状況に陥ることもあります。
これらの症状が見られる場合は、医療機関を受診してください。感染拡大を防ぐため、症状が軽快するまで、学校や保育園への登園を控えていただくようになります。
治療方法
RSウイルス感染症の治療は、主に対症療法となります。具体的には、十分な休息を取り、水分をしっかりと補給することが重要です。解熱鎮痛剤が使用されることもありますが、小さなお子様の場合は医師の指示に従うことが必要です。重症化した場合には、入院しての酸素療法が必要となることもあります。
予防方法
RSウイルスの予防には、日常的な手洗い、咳エチケットの徹底が非常に重要です。また、RSウイルスの感染リスクが高い時期には、混雑した場所への訪問を避けることが推奨されます。さらに、高リスク児にはRSウイルスに対する免疫グロブリン製剤の予防接種が行われることがあります。
ヒトメタニューモウイルス感染症
ヒトメタニューモウイルスは、症状はRSウイルス感染症に似ていて、主に小1-3歳の幼児の間で流行すること多い感染症です。大人にも感染することがあります。
潜伏期
ヒトメタニューモウイルスの潜伏期間は、通常4-5日程度とされています。
症状
ヒトメタニューモウイルス感染症の主な症状は以下の通りです。
  • 咳:長引く乾いた咳が特徴的です。
  • 発熱:中程度から高熱までさまざまで、4-5日続きます。
  • 鼻水:透明または少し濁った鼻水が見られることがあります。
  • 喘鳴:特に乳幼児では、呼吸困難になることもあります。
治療方法
ヒトメタニューモウイルス感染症の治療は、主に対症療法になります。症状に応じて、十分な休息、適切な水分補給、そして場合によっては解熱鎮痛剤の使用が行われます。重症の場合は、酸素療法や入院治療が必要になることもあります。
予防方法
ヒトメタニューモウイルスの予防には、良好な手洗い習慣と咳エチケットの徹底が重要です。また、ウイルスの感染拡散を防ぐために、感染が疑われる場合は人混みを避け、自宅での休養を心がけることが推奨されます。特に乳幼児や高齢者、免疫力が低下している方がいるご家庭では、これらの予防措置をしっかりと行うことが望ましいです。
診療受付時間

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  • ※ 予防接種専用時間帯は延長する場合があります。午後受診される方はご注意ください。
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ねもとキッズクリニック
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